水性ニスが混入した液体を、ゼータマックス吸着ファイバーで濾過処理が行えるか実験をします。
水性ニスとは、一般には印刷物や紙などに塗って乾燥させて印刷物や塗装物の表面に光沢を与えて、衝撃や磨耗の耐力を与える物質となります。印刷物の場合は、フレキソ印刷やグラビア印刷、オフセット印刷などで、水性ニスは使用されます。
水性ニスは水溶性のために、印刷装置やローラー・刷毛などの洗浄時には、水性ニスは水と混ざりますので排水処理・廃液処理を行う必要があります。
ゼータマックス吸着ファイバーと水性ニスとの電荷作用によって、吸着分離処理ができるかの実験を行います。
純水に市販の水性ニスを混入させた液体をニスの排水(廃液)として、この液体を試験液とします。
ゼータマックス吸着ファイバーは、図1のようにカラムに充填させて、シリンジに水性ニスを含んだ試験液を吸入し、その液体を通液濾過させます。
図2のとおり、処理前の液体は水性ニスが順水中に混濁しており白濁している状態でしたが、空カラムに充填したゼータマックス吸着ファイバーを通過させた処理液は、水性ニスの成分がなくなり透明色になりました。水性ニスがゼータマックス吸着ファイバーに吸着・ろ過されたことがわかります。